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30匹クマちゃん成長記・「ちびクマ」繁殖記録[2]

第2回産卵

(産卵〜孵化〜3日後に全滅)

 

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  • 第1回の卵が孵化してまもなく、2回目の産卵を確認。

  • 産卵から9日で孵化。

  • ワムシも用意し、稚魚を採取したが、あまり上手く行かず、15匹程度を集めたのみ。

  • 孵化後、3日で全滅。稚魚採取時の不手際の影響が大きかったものと思う。

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日付

産卵後
孵化後
日数

飼育日誌

生存数

2003/2/05

産卵後
午後7時すぎ、夕食時に餌を与えて水槽の様子を観察すると、オス、メスそれぞれのお尻の穴の付近から、何か茶色いものが突出している。最初は金魚のようにフンをぶら下げているのかとも思ったが、どうも様子が違う。卵を産み付けていたLRの場所を掃除しているし、その付近のイソギンチャクの触手は縮んでいる。メスのお腹もパンパンに膨らんでいる。昨日はそんなに膨らんでいないのに。これはもしかしたら産卵ではないかと思う。それにしても前回の孵化から時間が経っていないことに驚く。
果たしてしばらくすると、LRの表面にひとつ、ゴマ粒よりひとまわり小さいほどの黄色いゼリー状の卵を発見する。産卵直後の卵をはじめて見たので、それが卵かどうか自信がなかったが、オスがヒレであおったり、少し噛む様にしている。食事をしながら観察を続けると、やがてその卵が一杯となり、ちょうどちいさなイソギンチャクのようになった。やはり産卵だったのである。親のお尻から出ていたのは、フンではなく、産卵管なのであった。
産み付けられた卵の数はよくわからないが、そんなに多量ではない。100前後くらいではないかと思う。まだ産卵し始めなので少ないのだろうか?それとも私の見当違いだろうか?
卵のほとんどは黄味がかった透明で長卵形、先端も側に白い点(胚と思われる)が見えるが、中に少数、卵全体が不透明で黄味がかった白のものがある。無精卵か?

2003/2/06

夕食時に確認する。昨日より、卵の先端付近に白い点のように見える部分(胚であろう)がはっきりしているように思える。
また昨日、卵塊の中に混じっていた白く不透明な卵であるが、本日にはなくなっている。親によって間引かれたのだろうか?
やはりオスが卵塊の場所から動かない。餌もあまり食べなくなっている。

2003/2/08

卵の色が全体に黒っぽくなっている。イソギンの影の部分にあるため、LRの色に同化して、分かりにくい。一瞬、卵がなくなっているのかと思って心配した。まだ眼は見えない。

2003/2/11

朝、イソギンに餌をやるときに卵を観察する。発眼を確認。卵全体は濃い茶色、眼は黒い点に見えるが、正面から光が当たると銀色に光る。ただし、前回の産卵で孵化直前に見たときよりもずっと小さい。孵化まではあと数日掛かると思われる。
午後、横浜三ツ沢の海水魚ショツプ「マリンルートワン」にてワムシ1L、生クロレラ、マリンクロレラ、ワムシネットを購入。マニュアルには帰宅後すぐに水を入れ返るように書かれているが、換水が難しそうなので、とりあえず、そのまま、1.5Lペットボトルに入れて、エアレーションを施す。28℃。クロレラを入れるのは明日の朝にしようと思う。

2003/2/12

朝、ワムシボトルに生クロレラを投入。10滴。
夜帰宅後、ワムシボトルを確認すると、若干、色が薄くなっているような気がする。人工海水:真水=7:3の比率で希釈した海水を1L、用意し、ワムシボトルの水と混ぜて2Lにする。それを2本のペットボトルに均等に分けて、1Lずつ、2本のワムシボトルを作る。これで、ワムシの密度は1/2ずつになったはず。各々ボトルに、生クロレラを10滴ずつ、投入。
翌朝気づいたら、ワムシボトルの1本のエアレーションが止まっていた。ひとつのエアポンプからのエアを3分岐させているので、バランスが狂ったらしい。ワムシが死んでしまっていることを怖れたが、クロレラの色が少し薄くなっているし、まだ大丈夫だろうと思って、エアポンプの配管を変更して、しっかりエアが出るように改善(2/13)した。

2003/2/13

朝、卵を確認すると、目もだいぶ大きくなっている。ただし、最初に見た時よりはまだ小さい気がするので、孵化は明日か明後日頃ではないかと思い、そのまま出勤。念のため、今晩孵化があっても大丈夫なように、エアストーンなどを(仕事中に(^^;;)購入する。

昼に奥さんからメールがあり、卵が減っているように思うと言う。
帰宅後(夜9時ごろ)、確認すると、卵はまだあるが、たしかに数が減少しているように見える。卵の部分のイソギンも縮んでいるし、オスもしっかり世話をしている。「マリンルートワン」でも、孵化が近づくにつれて、しっかり世話をするようになるといっていたし…。孵化に備えて卵を採取する準備を行う。
@.ワムシボトルの1本から、ワムシを400mlとり、別のペットボトルに入れ、そこにマリンクロレラ1CCを投入=栄養強化ワムシを準備して、孵化直後から給餌できる体制を整えた。マリンルートワンでは「マリンクロレラで24時間培養」と言われたが、まあ、数時間でもやらないよりは良いだろう。ワムシは孵化翌朝から、という情報もあるが、最初からワムシがいた方が良いという話も聞き、とりあえず、入れておこうと思う。明日の朝は明日の朝でまた、新しいワムシを入れれば良いのだから。量が減ったワムシボトルには、再び、7:3に希釈した海水を補充。ワムシ採取していないボトルと共に、生クロレラを10滴、投入。
A.水槽のポンプ(3台)を全て停止。エアポンプ2台で、水槽内をエアレーション。このままポンプ停止することによって、濾過槽内が酸欠となり、硫化水素等が発生することを恐れて、濾過槽内の水を抜く。バイオホーム槽は単純に排水。フルーバル204はホースを外して、ついでに内部洗浄を行うことにしたが、その際、ついうっかり、インペラーのシャフトを折ってしまった。大ショック。仕方がないので、フルーバルは濾材も洗い、しばらく停止することに。トホホ…。
B.夕食後の片付けをしていた奥さんを急き立てて、部屋全体を消灯。午後11:15。このまま、しばらく待つことにする。その間にフルーバルを洗浄(の間にシャフトを折った。くっそー!)、入浴を済ます。そのまま、1時間30分待機。
C.午前0時45分に室内点灯。稚魚を捜すが…いない!!卵は…そのまま…。本日はまだ孵化しないのであった。な〜んだ、ちくしょう!!フルーバルのインペラーシャフトを折った分、損しただけである。濾過槽の水が減った分、温度合わせした人口海水を補充。色んな道具を片付けて就寝。あ〜ぁ、残念。

2003/2/14


(孵化日)

朝、卵を確認する。たしかにまだある。ただし、やはり数が減っているような気がする。せいぜい100前後といったところ。下手すれば50程度。最初から少ない感じはあったが、更に減ったのか。それとも、元々そんなものなのか?まあ、もともと、そんなに大量の稚魚を育てるつもりはない。最初に採取するはせいぜい50、最後に10匹も残れば、十分過ぎる。「マリンルートワン」では、「20Lの稚魚飼育ケースが用意できれば、50匹くらいは」と、言っていたが、そんなに増やしても困る。私の手作り飼育ケースは4Lしかないし。ワムシハボトルは、ワムシを採取していない方のボトルのクロレラの色が濃い。理屈では、こちらの方がワムシ密度が高いはずなので、これはおかしい。やはりワムシが死んでしまったのか?とりあえず、本日夜のリベンジを期して、会社に出勤。

午後11時40分に部屋の電気を消し、孵化を待つ。15日午前1時に部屋の電気を点灯。水槽内を見ると、卵がない。が、稚魚もいない。???と思ってよく見たら、水槽内のあちらこちらにパラパラと稚魚の姿が見えた。しかし数は少ない。なぜだろう?エビやその他の生き物に食べられてしまったのだろうか?
再び部屋の明かりを消し、懐中電灯で照らして稚魚を集めようとするが、ぜんぜん集まらないじゃん!!しかたなく一匹ずつ、メスカップで掬っては飼育ケースの中に入れる。が、水と一緒にまた、外に溢れ出したりしてしまう。いいかげんうんざり。結局15匹程度しか採取できなかった。親が入っているメイン水槽の中に飼育ケースを吊るし、稚魚はその中で育てる事にする。
ただ、稚魚の中には既にあまり元気が無く、ケースの底に横になっているものもいる。元気に泳いでいるものは、5-6匹程度しかいない。ところがしばらく観察していると横たわっていたものが再び泳ぎだして、ワムシを捕食しているような動きを見せることもある。どうなるのかはよくわからない。
稚魚の採取後、前日にマリンクロレラを入れたワムシをワムシネットで漉し取り、飼育ケース内に入れる。数はわからないが、「マリンルートワン」でもらったテキストにあった、「5−30匹/ml程度」という中には入っているだろう。まあまあ、良いんじゃないか?
飼育ケース内にはごく軽く、エアレーションを施す。わざわざ安いエアストーンを買ってきて、やや大きめの気泡が、ポコポコと、ひとつだけ出る程度にセット、明日の朝のためにワムシも準備して、就寝。15日の午前2時30分。
15

2003/2/15

孵化後

朝、再び飼育ケース内を確認。改めて稚魚を数えるが、どう数えても10匹前後しかいない。かといって、ケースの底で死んでいるものもいない。どこへ消えたのか?よく分からない。とりあえず、ケースの底で横たわっているようなものはあまりいない。これからどうなるかな?
昼過ぎ、昨晩マリンクロレラを入れたワムシを補充。稚魚ケース内のワムシ自体は足りていると思うが、やはり最初に沢山食べさせることが大切なのではないかと思い、ワムシを補充することにする。ワムシの2次培養の時間は短いが、7〜8時間経っているから、ある程度の栄養強化は出来ているはず。1匹、死亡しているのを確認。体が不透明に白くなっているので良く分かる。
生きている稚魚の体は透明で、やや緑色掛かっている。左右のお腹に白い点の模様がある。

夜8時前、水槽の消灯前に飼育ケース内の稚魚を数えると、10匹程度を確認。8時、メイン水槽が自動消灯。当然、稚魚の飼育ケースも暗くなる。8時30分ごろ、水槽を覗いた妻が「3匹程度しかいない」と言う。飼育ケースをみると、確かに3〜4匹しか泳いでおらず、ケースの底に横たわっているものが多数いる。どこかのHPにあった通り、水槽の点灯&消灯のショックで死んでしまったのだろうか。それとも夜で休んでいるのだろうか。
10
2003/2/16
朝、水槽を確認する。泳いでいるのは4匹。ケース内に稚魚の死体を多数確認。やはりかなり死んでいるらしい。稚魚の死体とゴミをスポイトで吸いだし、ワムシを補充。“やる気”がかなり萎える。

夜、消灯時(8時)に泳いでいたのは2匹。9時には1匹も泳いでいない。2匹程度がケースの底で動いている。おそらく明日の朝までには死んでいるだろう。
2003/2/17
朝、水槽を確認。最初は全滅したかと思ったが、水槽の底で一匹が、もぞもぞと動いている。と、そのうち、その一匹がフラフラと泳ぎだした。クマノミの子供にも日周運動のような動きがあるのだろうか?ワムシを食べているような様子もある。しかし、どうせいずれ死ぬであろう。ワムシの補給をすべきか否か、しばらく考えたが、やはりワムシを補充することにする。夜まで生きていたら、ケース内の掃除をしようと思う。

昼、メールで奥さんに確認すると、まだ生きて泳いでいるという。夜帰宅時に確認すると、既に姿が見えない。奥さんに確認すると、つい先程まで泳いでいたという。何回もケース内を見るが、やはり生きて泳いでいるものを確認できない。ついにあきらめ、深夜、ケースを片付ける。次回に期待。



全滅

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