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30匹クマちゃん成長記・「ちびクマ」繁殖記録[4]

第4回産卵
+第5回産卵

(最終的に30匹の稚魚の育成に成功!)

 

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  • 第4回目の産卵で100匹程度の稚魚を採集。

  • 今回の稚魚の飼育は極めて順調で、約2ヶ月で合計30匹の稚魚が通常飼育まで移行した。

  • ただし、稚魚の数を数えるのが難しく、最終的に数が分かったのは9月の末だった。

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今回の稚魚飼育セット(2003.04.09撮影)

保温水槽の中に稚魚飼育ケースとブラインの二次培養用ペットボトル。
保温水槽の右側上部に新しい海水を入れるタンクがあり、飼育ケース内に点滴される。
飼育ケースからは左右2ヶ所のプラストーン+エアホースを通じて、保温水槽にオーバーフローする仕組みになっている。
保温水槽にはヒーターと底面濾過+外掛けフィルターがセットされ、水温と水質を一定に保つ。

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日付

産卵後
孵化後
日数

飼育日誌

生存数

2003/3/17

産卵当日
朝、餌を上げながらようすを見ると、メスのおなかが大分膨らんできている。産卵管もほんのわずか、顔を覗かせている。そろそろ産卵だと思う。今日の夜か、できればもう少し、産卵が遅いほうがありがたいのだがと思う。

夜、奥さんが風邪で熱を出したので、仕事を途中で放り出して急いで帰宅する。夜7時。奥さんを医者に連れて行く前に水槽を確認すると、やはり沢山の卵を産んでいる。今日は早い時間から、まだ水槽のライトの点灯中に産卵したらしい。
前回の孵化の後、イソギンがわずかに移動したので、前回の産卵した場所はイソギンの触手の影に隠れてしまう。前回の産卵床よりも数センチ、上部に産卵した。お陰で卵の様子はずっと観察しやすい。卵の数は前回と同じ位か、オレンジ〜黄色のきれいな卵だ。卵の先端に白い点のような物が見える。
今回も孵化まで9日間だとすると、孵化は来週の水曜日、26日ごろになるだろう。

2003/3/20

産卵後
朝、イソギンに餌を上げた際に卵を確認する。全体に黒っぽくなっている。卵の数はやはり前回と同じくらい、200〜300というところだろう。孵化直前の卵は並び方がバラバラになってくる感じだが、まだきれいに揃って、非常に美しい。孵化はやはり、26日(水)くらいかな。

2003/3/25

産卵後
朝、卵を確認すると、大分透明になって、眼が銀色に光っている。卵の向きもバラバラで、オスの世話も熱心な感じ。もしかしたら1日早く孵化するかもしれないと思う。
夜、早く帰りたかったのだが、打ち合わせが長引き、帰宅したのは既に26日の午前0時20分。水槽を見ると、イソギンが小さくなっている。稚魚の孵化のために親魚が縮ませたものかと思い、稚魚採集の準備をする。
急いで食事をして、部屋の電気を消灯、0時45分。今回はポンプは止めず、ホースの途中のコックを絞って、水流を弱くしたのみで稚魚を集めることにする。これならば濾過槽に再通水する再に、硫化水素の心配もないし、安心だ。
風呂に入り、1時30分に懐中電灯に赤いプラスチックのカバーをかけて水槽を確認…したが、稚魚の姿はない。あれ?結局、孵化はまだらしい。仕方が無いので、部屋の灯りを点け、念のために懐中電灯で卵を照らす。寝ている間に孵化しちゃったら悔しいからね。

2003/3/26

産卵後

孵化日

朝、卵はまだ全部残っている。卵をよ〜く見ると、既にすっかり透明になって、中の稚魚のお腹の白い点まで見える。やはり今晩には孵化だろう。イソギンはまた大きくなって、卵塊を隠すくらいだ。どうやら昨夜は自分で縮んでいただけらしい。今日は早く帰って来れるかなあ…。

夜、仕事を途中でほったらかして、9時ごろ帰宅。稚魚採集準備に入ろうとして稚魚保温水槽を見たら、なんとフィルターのポンプがストップしている!!なにー!!!デニパックを入れているので、フィルターからは既に硫化水素の臭い。急いで全換水した。なんでこんなトラブルがあるのか。
結局、消灯は11時。イソギンの触手もやはり、卵塊に触れる部分は縮んでいる。親が縮ませたのだろう。入浴して11時45分まで待ち、海中電灯に赤いカバーを掛けて水槽を確認すると、いるいる。やはり
予定通り、9日めで孵化。
今回は500mlペットの底を切ったもので採取。「稚魚ホイホイ」は使わず。でも大分上手に取れるようになった。「少数にとどめておこう」と思っていたのだが、結局、
前回(70匹)と同程度orそれ以上掬う。絶対に過密だ。とりあえず稚魚飼育ケースに移して、元気のない者からどんどん「間引き」をするとこにする。が、(大きなスポイトで吸い出すのだが)中々上手くいかない。ようやく10匹程度を吸い出して、ケースの外、保温水槽の飼育水の中に入れる。フィルターの水流で踊っているが、なんか稚魚ケースの中にいた時より元気に泳いでいる。可哀想に思うが、仕方がない。
そうそう、採取している時には気づかなかったが、イソギンチャクモエビも放仔したらしく、エビの幼生もケースの中に入っている。10匹くらい。この連中、クロレラを食べておなかが緑色になっている。ただまあ、このエビが育つことはないと思うが…。
なんだかんだで、就寝は結局2時を過ぎた。
100
前後

2003/3/27

孵化後

朝、少し早起きして稚魚ケースを確認。10匹程度が死んでいる。さっそく吸い出す。今回もワムシとクロレラを入れているのだが、クロレラが古くなったのか、緑色の塊が沢山出来ている。それも吸い出す。ワムシの密度は前回の半分くらいか。クロレラはやはり10滴程度。うっすらと色づく。
死んでいる稚魚と元気な稚魚を比較すると、色が濃いからと言って元気だ、というわけではないらしい。色が濃くてもダメな者もいる。まだ死んではいないが、水槽の底にいて、泳ぎ出さないものも間引きする。今回間引いた者の方が、昨夜間引いた者よりも元気がない。昨晩間引いた者は、ケースの外の保温水槽の中でしばらく泳いでいたが、彼らはすぐ死ぬだろう。可哀想だが、飼育ケースは依然として過密だ。もっと「間引き」をした方が良い。過密の対策としてエアレーションを前回よりやや強めにし(プラストーンの3箇所から、泡が出るくらい。)、点滴式で落している新しい海水の量も増やしている(=点滴スピードを上げている。)しばらくこうして誤魔化しながら、やはりもっと数を減らさなければならないだろうと思う。いずれにせよ、最後まで残るのは数匹だろう。
そういえば、エビの幼生の方はもうあまり確認できない。既に死んでしまったのだろうか…。

日中のお世話は奥さんに頼む。点滴の海水は1.5Lがだいたい5時間くらいで落ちる感じに設定したので、点滴用の海水がなくなったら補充してもらうことと、死魚をこまめに取り除いてもらうことを頼んでおく。
昼前にメールをもらった時には、また死魚は出ていないとのことだったが、4時前にもらったメールでは、5〜6匹、死んでいるとのこと。点滴の水も止まってしまったようなので、点滴のコックを開いてもらい、死魚を吸い出してもらった。

一刻も早く帰宅したかったのだが、結局、帰宅したのは結局11時ごろ。奥さんの話によると、午後9時ごろから皆、元気がなくなって、バタバタと死んで行ったとのこと。「お腹が空いているんじゃないかなあ?」と言うので、水槽を見ると、確かにワムシが少ない。かなりの数の死魚が出ているので、その分、点滴のスピードを早くして、半日で1回転くらいするようにしているのだが、その分、ワムシもクロレラも早い時間で密度が減っているのだろう。
急いで新しいワムシを入れる。しばらく経つと、底の方でもぞもぞしていた連中も、上の方まで泳いでくるようになった。やはりおなかが空いていたのだろうか。
80
前後

2003/3/28

今朝までの時点で少なくとも30匹以上は残っている。まだ多い。
昼、奥さんから連絡あり。2匹死亡、とのこと。その後、夕方までに合わせて7匹くらい、死んだらしい。
夜は仕事が予想外に早く終ったので、8時30分ごろに帰宅。毎日これくらいの時間に帰宅できると、クマノミの世話も十分に出来るのだが…。
飼育ケースを見ると、ほとんどの稚魚が元気に泳いでいる。1匹だけ、ケースの底で横たわっているものがいるので、間引き。まだ生きてはいるが、仕方がない。ついでに目立ったゴミも吸い取るが、妻子がまめに世話してくれているのでほとんど綺麗だ。それでも底にはクロレラの残り滓などが緑色のカビのように積み重なってきているので、明日、掃除をしようと思う。ワムシとクロレラを追加。やはりワムシは1日に2度、補給する必要があるようだ。
稚魚がワムシを捕食する様子を観察したいのだが、良く分からない。口をパクパクさせているのはよく分かるが、餌をとっているのかどうかは確認できない。時折、驚くほど大きく、口を開くこともある。イワシの捕食の時には、イワシの胴体がのまるまる入るくらい、大きく口が開くが、同じような感じだ。びっくりする。
60
前後

2003/3/29

昨晩から今朝にかけては死んだ者はなし。そろそろ安定してきたのか。まだ正確な数はわからないが、全部で20匹+αくらいだろうか。(もしかしたら、まだ30匹くらい、いるかも。とにかく数えられないのだ。)
朝、飼育ケースの底の掃除をする。自作のクリーナーを使用して、ケースの底に溜まったゴミと飼育水を吸いだす。2L。自作クリーナーは中々好調。点滴の海水を補充して、ワムシとクロレラを入れる。
午後3時過ぎに確認すると、ケース内の飼育水の余分な分を保温水槽に排出するためのパイプが目詰まりしているらしく、飼育ケース内の水があふれそうになっている。パイプの先のプラストーンを交換すると、パイプから水が勢い良く流れ出す。事前の予想どおり、やはりプラストーンは1〜2日に一度くらいは交換が必要なようだ。この時点でも、まだ死魚はなし。やはりそろそろ、安定してきているのだろう。
稚魚の姿も、孵化直後とは少し変わってきている。体全体に黒い色素が出てきて、孵化直後の透明な体ではなくなっている。全体に「稚魚」というより、「小魚」という感じに近づいてきた。
夕方、そろそろブラインに切り替えるべく、ブラインを沸かし始める。しかし、考えてみれば、このブラインが孵化するのは明日。マリンクロレラで栄養強化すると、ブラインを与えるのは明後日になってしまう。もう1日、早く準備するべきだった。
夜9時過ぎ、これで一応、24時間、一匹の死魚も出ていないことになる。めでたい。が、少し元気のない感じのものがいる。ちょっと気にはなるが、今日のところはこのまま、置いておこう。明日、どうなっているか。
50
前後
2003/3/30
朝、2匹の死魚を確認。スポイトで吸い出す。ただし、昨夜寝る前に見たときよりも、全体としては元気な感じがする。
しかし、やはり餌が少なくなっているのか、お腹が膨れているのは少なくて、全体にスリムな感じ。ワムシとマリンクロレラを補給し、点滴の海水も補給する。
午後4時ごろ、
ブラインが沸いたので、とりあえず飼育ケース内に入れてみる。本当はマリンクロレラで培養した後のブラインを入れるとの事だが、それでは明日になってしまう。まあ、食べられるかどうか、実験の意味もある。
はたしてブラインを入れると、はじめは中々食べる様子がない。稚魚のサイズに比べても、ずいぶん餌が大きい感じがする。ところがしばらく観察していたら、そのうち、パクッ!と食べるような仕草をする者が現れた。素早すぎて食べた瞬間ははっきり確認できないのだが、しばらくじっとして狙いを定めていたかと思うと、眼にもとまらぬ速さで泳いで、ブラインを捕食する。その時ばかりはハンターのようだ。
しばらくすると、お腹がパンパンに膨らんで、もう体型が変わってしまうほど食べている者も現れた。かなり食べている。その食欲にびっくりした。
夜9時すぎ、1匹がケースの底で横たわっているので、スポイトで吸い出そうとしたが、スポイトが近づくと逃げて泳ぎ出した。やはり痩せて小さい個体だった。いずれ死ぬのだろうが、そのままにする。
夜12時までに、2匹死亡。一匹は痩せていたが、もう1匹はけっこう太っていた。太っている者が死ぬとがっかりする。掃除をしようかと思って、クリーナーで水を吸い出したが、わずか50CCも吸い出さないうちに3匹もクリーナーの中に吸い込んでしまい、掃除をあきらめた。しかも一匹はすごく太っていた者。急いで飼育ケースに戻したが、きっとあの3匹も死んじゃうんだろうなあ…。申し訳ないことでした。
50
前後
2003/3/31
朝、やはり2匹、スポイトで吸い出す。そのうちの1匹は、まるまると太ったもので、太ったものが死んでしまうと、ちょっとショック。太ったもの=丈夫、という感じなのに…。奥さんは「昨夜、吸い出しちゃったヤツじゃないの?」と言う。それならばまだ納得できるが…。他にも何匹か、ケース底の方で動かなかったり、ひっくり返ったりしている者もいる。なんとなく、昨日の朝より全体的な状態は良くない感じ。水が悪くなっているのかなあ…。それでもまだ、20〜30匹以上は、いるとは思うが。
点滴の水を補給して、ワムシも補給するが、ブラインはまだ多数、泳いでいるので、今回は見送る。マリンクロレラは補給。
稚魚がエサを食べるところを良く観察していると、ブラインやワムシを食べるだけではなくて、時々、ケースの壁面にこびりついているコペポータまで食べている様子が見える。この飼育ケースは、稚魚を入れる前に一週間、保温ケースの底に沈めて置いたので、ケースの壁面にはコペポーダが繁殖しているのだ。
午後、3時ごろにブラインを半分、補給してもらうように、奥さんにお願いして会社に出社した。
夕方、奥さんからメールあり。3匹死亡、とのこと。ブラインは無事に補給してくれたらしい。

夜、意外に早く帰宅できた。10時30分。
既にまる5日を経過したことになる。
帰宅して人間様の食事を住ませた後、まず、クリーナーを使って飼育ケースの掃除。クリーナーでケースの底にこびりついたエサやクロレラの滓をこすり取り、そのまま吸い出す。今日は非常に上手く行く。クリーナーの先端の吸い込み口の形状を手直しして、少し段をつけるような形にしたのが良かった。うまくゴミをこすりとり、しかも周りに舞ったりしないで吸い取れる。中々のスグレモノだ。ゴミ掃除をしながら、2匹ほど、死魚も吸い出す。
ゴミ掃除のあと、ワムシとブライン(いずれもクロレラで栄養強化済み)を入れる。が、ブラインは孵化後24時間経過しているので、既に一回は脱皮&変態している様子である。明らかに大きい。消化器官が緑色になっているのが分かるので、クロレラをしっかり食べているらしく、その点は良いのだが、今の稚魚にはいささか大きすぎるようだ。飼育ケースにもクロレラを入れているので、下手ほすると、このまま、ブラインも育ってしまうかもしれない(笑)。そういえば、イソギンモエビの子供も、依然、元気。やや大きくなっていると思う。こちらも既に1〜2回は脱皮&変態しているのであろう。
クマノミの稚魚は個体差が激しくなって、大きさがかなりバラバラになってきたが、全体として体色がますます黒くなって、上から見ると良く分かる。泳ぎ方にも一種の“落ち着き”のようなものが出て、なんと言うか、「魚らしく」なってきている。数もまだ、20匹以上いる。奥さんによると、「25匹いる」だそうである(笑)。まあ、それくらいいるだろう。嬉しい。
ワムシを与え、ブラインを与え、クロレラを入れて、明日の朝と夜の2回分のワムシの栄養強化ボトルの準備をし、ブラインの栄養強化ボトルの準備をし、ブラインの孵化用のボトルの準備をして、さらに点適用の海水もセットすると、既に1時を過ぎる。入浴して寝たのは1時30分だった。明日は仕事で早いのに…。
45
前後
2003/4/01
今日で6日目。ここ数日がひとつのヤマで、今週末くらいからは安定してくれるだろうと期待する。朝、1匹の死魚を吸い出す。昼間の間もポツポツと死んでいるらしい。1日に5〜6匹くらい減っている感じ。それでもまだ20匹以上いるので、最終、5〜6匹くらい生き残れば嬉しいと思う。ケースの中でも、他のものよりも明らか身体の大きな者が2〜3匹。かれらを中心に、でもそれだけでは寂しいから、あともう少し生き残って欲しい。
ワムシを補給し、クロレラを飼育ケースにたらす。本当はブラインも入れるつもりでいたが、飼育ケースを見ると、まだウジャウジャいる。どうもブラインは多すぎて&大きすぎて、余っている感じだ。あまり沢山いても結局水質を悪くする原因にしかならないので、少し間引く。と、言っても、ケース内の水流の関係でブラインが溜まっているところにスポイトを入れて、何回か吸い出すだけだが。飼育ケースの外の保温水槽の水の中に捨てるが、まあ、もったいないなあ、と思う。
ところで、最近、飼育水が余る。点滴で入れている海水は、飼育ケースからオーバーフローして、その外側の保温水槽に溜まるので、その保温水槽から毎回、点滴する分くらいの飼育水を抜き取る必要がある。その抜き取った海水ブラインを湧かすのや、ブラインの栄養強化に使用しているのだが、それだけではやはり余る。試薬で検査すると、非常にうっすらと硝酸塩が検出される程度。普段のメイン水槽の水質なんかよりも、ずっとよい水質なのだが、やはりそれを点滴に戻すのは抵抗感がある。最初はメイン水槽の水換えにも使ったのだが…。どうしたものか。今日は早く帰れると思うので、またメイン水槽の水換えでもするか。
奥さんからのメールによると、昼時点まででは、まだ死んだものはいないそうな。
36
2003/4/02
今日は奥さんが実家に里帰りしたので、昼間、世話をしてくれる者がいない。不安だったが、夜、9時ごろ帰宅すると、全員無事であった。
今日でちょうど1週間経過。昨日、今日と死亡したものはいない。(ただし、底の方に一匹、あまり動かないでいる者がいる。身体は大きいのだが、体色が透明で、黒くなっている他の者とは違う。すこし心配である。)
そろそろまた、ケースの底にゴミが溜まったので、クリーナーを使って掃除をする。ついでに、ケースの側面にも大分、苔のようなものが着いて、中が見にくくなってきたので、そこもティッシュで拭く。飼育水中に少しゴミが舞ったので、それはスポイトで丁寧に吸い出す。ただし、ケースの底の方は拭き残してしまった。後で見てみると、結局、ケースの底の方こそ、良く見えなければいけないので、これでは意味がない。また明日、側面の掃除をしよう。クリーナーを使っていた際に、イソギンチャクモエビの幼生を2匹、誤って吸い出してしまった。彼らは水槽に戻す。こちらも確実に大きくなってはいる。しかし依然、ゾエアのままだし、成体とは全く違って、すごく細長い。ただ、色は赤茶色で、既に成体と同じ様な色合いだ。彼らはどれくらいまで、育てられるだろうか。とても成体にまではならないと思うが…。(そもそも、ゴミと間違えて吸い出してしまうくらいだしな…苦笑。)
ワムシ、ブライン、クロレラ等の支度をし、ついでにクマノミ水槽からあふれた水でメイン水槽の水換えもし、ワムシの植え継ぎもしていたら、12時を回ってしまった。食事と風呂もまだなので、毎日毎日、寝不足になってしまう。
ところで、
メイン水槽のクマノミがまた、卵を産んだ。今回はまた、前回にも増して数が多い感じがする。この卵が孵化するのは来週の金曜日(4/11)の頃のはず。しかし今回は稚魚の採集は見送ることになるだろうと思うが…。
35
2003/4/03
朝、ワムシとブラインを入れて出社。昨日まではブラインは昼〜夕方に、奥さんに入れてもらっていたが、今日は昼間のお世話をしてくれる人がいないので、両方一度に入れる。これだけで夜まで我慢してもらわないと行けないので、少し心配ではある。
ついでに、ケース内のゴミも吸い取る。水流の関係で吹き溜まりのような所が出来て、死んだプラインなどが集まっている。それを吸い出す。餌や死骸などが全部、こうして一箇所に集まってくれると都合が良いのだが…。
昨日、底の方でじっとしていたものは、やはり今日も同じ様にしている。心配である。ところがその一方で、身体の大きな者の中には、クマノミ特有の
「クネクネ泳ぎ」をする者も現れ始めた。餌などを取るときや水流に逆らって泳ぐ時などは、身体をまっすぐにして「ピピッー!」と泳いで行くが、水流の弱い所でのんびりしている時などに、「クネクネ泳ぎ」をしている。余所のHPでは「クネクネ泳ぎ」は2週間以上経ってからなので、我が家のクマノミたちはかなり、成長が早い感じ。やはり24時間点灯&大量の餌が効いているのだろう。ただし、その分、24時間共生水換えシステムだから、かなり「力技」でもある。日中の世話(=残り餌の掃除など)をしてくれる人も欲しいし…。本来、専業主婦とか春休みの子供とかにおすすめの方法だな。サラリーマンには辛い(寝不足で身体が。仕事も忙しいし。)。
この「クネクネ泳ぎ」を見ると、「あと少し」という感じがする。(実はまだ先は長いのだろうが。)ただし、体色などはまだ、クマノミカラーは全く顕われていない。お腹は肌色〜銀色で、内臓が透けて見え、背中〜おしり側は真っ黒である。クマノミカラーが顕われて、人工餌を食べられるようになるのはいつだろう。(早くなってくれ〜!!)

なるべく早く帰ってきたかったが、やはり9時ごろになってしまった。急いでゴミをとり、ワムシとブライン、クロレラを入れて、良く見ると…あれ?
ケースの底をもじもじしているものの頭に白い線が!!ハチマキ(第1ライン)だ!!感動、感動。すごく嬉しい。しかし、なんかケースの底にいて中層に泳ぎ出さないのが心配だ…。
そろそろ蝟集性(いしゅうせい)?が現れて、ケースの隅に集まっている者が多い。孵化直後はケースの中の水流に押し流されて、いつもフラフラ、稚魚の位置が固定していなかったが、もう相当の泳力がついたらしく、エアレーションによる水流くらいでは流されなくなっているようだ。
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2003/4/04
今日は奥さんが実家から帰ってくるので、メールで稚魚の世話をお願いする。4時ごろ帰ってきて、ブラインを入れてくれたらしい。死魚はいない。ここのところずっと、死んだ者はいない。ケースの底で横になっているものはいるが、それらが必ずしも「もうダメ!」と言うことでもないようだ。
夜、帰ったのは24時前、急いで夕食を食べ、日付が変わったが、クマノミの世話をする。まずはケースの掃除。ケースの底に大分、ゴミが溜まった。それを吸い出そうとするが、ケースの底にいる者がちっとも逃げないで動かないので、それが邪魔。以前はクリーナーが近づくと逃げていったのだが…(苦笑)。
良く見ると、
半分くらいの稚魚にはすでにハチマキが現れ始めた。よくよく見ると、腰のあたりに第2ラインが現れているものもいる。ほんとうにクマノミらしくなってきた。
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2003/4/05
10 夜、ケース内を掃除したところ、また、モエビ幼生3匹を吸い出してしまった。毎回毎回、モエビ幼生を吸い出す。困ったものだ。餌を与えようと思って、栄養強化用のブラインの容器を見たら、プロスキの原理でブラインが皆、ボトルの上部の泡の中に取り込まれて、死んでしまっていた。なんてこった!!仕方がないので、孵化したばかりの栄養強化していないブラインを与え、ワムシ(こちらは栄養強化済み)を与えることにする。栄養強化用のボトルはエアストーンを外して、エアホースの先から大きな気泡が出るように改良。
様々な作業を終え、クロレラを入れようとしてケースを見ると、一匹、底に横たわって、動かないものがいる。試しにスポイトでつついてみたが、全く動かない。(エラが動いているのは見えるので、死んではいない。)スポイトで吸っても全く反応がないので、これは諦め、ケースの外に出す。
久々の死魚である。既にハチマキもでていて、けっこう大きい稚魚であったが、仕方がない。
他の稚魚(まだ30匹前後いる)のほとんどはハチマキが出て、第2ラインも現れてきている。その一方、まだハチマキも出ていないものもいる。そうした者が生きていて、成長の早い者でも死ぬものもいる。不思議なものだ。
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2003/4/06
11 稚魚の世話はいつも通り。
マリンクロレラがそろそろなくなるので、「マリンルートワン」に買いに行く。こんなになくなるなら、100mlを買っておけば良かった。だがまあ、必ずしも上手く行くとばかりは限らないわけで、今回は仕方あるまい。今回は100mlを買う。ただし、全部使い切るかどうかは?だが。
「マリンルートワン」へ行って、餌のやり方を聞いたら、新しい餌があると言う。「冷凍のコペーダ」ということで、栄養強化してあるとのこと。ブラインを入れるのと同時くらいに入れられるというので、早速購入して入れてみる。冷凍してシート状になっているものの一部を折って溶かして与える。なるほど、我が家の水槽にもいるようなコペポーダのカタチをしているが、少し色が違う。色々と栄養強化してあるためだろう。底の方に沈んでしまうのかと思っていたが、意外にそうでもない。むしろ水面近くに漂う感じ。中々良さそうである。ただ、やはりブラインの孵化直後のノープリウスと比べると、ひとつひとつが大きい。うちのクマノミでも、無理に食べれば食べられそうだが、あまり食べやすくはなさそうだ。少し大きすぎる。面倒だが、やはりもうしばらくは、ブラインを湧かすことにしよう。
と、言っていたが、そのブラインの卵が、もうない。テトラの小さいパック(20CC)を1週間で使いきってしまった。以外に沢山使用する。本当は「マリンルートワン」で買ってこようと思っていたのだが、「マリンルートワン」には缶入りの巨大なものしかなかったので、やめにした。また買ってこなくちゃ。
このところ、稚魚はケースの底にもいるが、ケースに向かって左手前の隅の水面近くで固まっていることが多い。彼らがタテに一列になって並んでいたりすると
クマノミのこいのぼりみたいな感じで、とても可愛い。
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これがクマノミのこいのぼり

2003/4/07
12 今日は子供の入学式。9時30分までに小学校に集合で、11時ごろには帰ってこれると思っていたら、1時過ぎになってしまった。意外に時間がかかった。
帰ってきて水槽を見るが、まだブラインがうじゃうじゃいる。新しいブラインがなくなってしまったので、とりあえずワムシを入れ、クロレラを入れて誤魔化す。そのまま、夜まで過ごす。夜には残っているブラインとワムシを入れ、少し掃除。またまたモエビの幼生を2匹吸出し、水槽に戻す。モエビの幼生は、もう最大でも3匹しかいないと思うので、この連中は何回も、ゴミと一緒に捨てられそうになって、また戻されているはずだ。でも明日は奥さんがお掃除してくれるだろうから、明日には捨てられちゃいそうだな。まあ、仕方ないけど。
子供の入学式の後、買い物に行って入学祝に自転車を買い、ブラインシュリンプエッグスも買う。今度は日本動物薬品の20gパック。テトラのものより3〜4倍は量がありそうだ。明日の夜には、このブラインが孵化するはずである。

夜、寝る前に観察する。今日はあまり餌を与えなかったが、皆元気で、お腹も膨らんでいる。問題なさそう。だいぶ、手を抜いても大丈夫な感じになってきた。良く良く見ると、
背鰭のあたりの色が変わって、クマノミ特有のオレンジ色になってきている。既に全員、第2ラインまでくっきりと出で、体型も丸っこい、いかにもクマノミらしい感じになってきている。何日か前までは「何かの魚の稚魚」に過ぎなかったものが、今日のものをみれば、はっきりとクマノミと分かる。尾びれまで入れれば1センチ近いのではないか?(ちょっと大げさ?)その成長スピードに驚く。
ただ、以前、黒島で見たチビのクマノミたち(=この稚魚たちの両親なわけだが)に比べると、身体は大きいのに模様はまだまだ、カクレそのものにはなっていない。黒島では既にカクレそのものの模様で、でももっと小さい者がいた。自然の海での成長スピードは、もっとずっとゆっくりなのだろうと思う。
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2003/4/08
13 朝、ブラインとワムシを与えて出社。夕方の奥さんからのメールでは、特に変化ない模様。もうあまり大きな変化はなくて、毎日の掃除と餌やりの繰り返し。早くもけっこう飽きる。早く活餌から冷凍飼料や人工飼料に切りかえられると楽になるのだが…。すくなくとも、今週一杯はブラインを湧かし続ける必要があるだろう。それから冷凍に移行し、来週一杯くらいで冷凍のみ→次の一週間で人工飼料へ移行、てな感じか?それでも4月中には人工餌に移行できるだろうから、まあ、早いステップだろう。
あとはいつ、ケースから出して、普通の水槽に入れるかだな。
夜もいつものように掃除&餌やり。特に変わったことはなし。ますますクマノミカラーになり、体型も丸っこくなる。白線の入る場所や形状が「カクレクマノミ」ではなくて、ただの「クマノミ」と同じ感じで、しかも体高も高いので、カクレというより、「クマノミの稚魚」、という感じ。磯で採集したら、カクレの稚魚とは思わずに、ただの「クマノミ」の稚魚だと信じて疑わないだろう。
夜、会社から借りてきたデジカメで写真を撮る。あんまり上手には撮れなかったが…。
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2003/4/09
14 今日を過ぎればちょうど、2週間経過ということになる。
朝、ワムシとブラインを与える。日動のブラインは孵化せずにペットボトルの底に溜まる卵が多い。孵化したブラインのノープリウスを吸い出す時に、どうしてもその孵化しない卵も吸い出してしまうので不愉快である。もっと時間を掛けて、上の方に誘導してから吸い出せは良いのかもしれないが、そんな時間はないし。やっぱりテトラのを買い直した方が良いのだろうか。でも高いしなあ…。
夜、最近ますます、ケースの底で集まって固まっているものの数が増えた。数日前まではケースの隅の水面近くに集まっていたが、水面近くのグループの数が減って、水底の隅に集まるものの数が増えた。いずれにせよ、いつもケースの隅に固まって、ケースの真ん中はガラガラである。
稚魚の中には既に尻尾近くの第3ラインが顕われはじめた者が出てきた。あす、明後日くらいには、全員、第3ラインまで、出てくるだろう。
ところで今日は、湧かしたブラインを集めている時に、誤ってボトルを倒してしまい、ブラインの大部分をこぼしてしまった。もったいないことをした。反省。
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2003/4/10
15 無事、2週間経過。死魚はなし。
朝、いつものように、ワムシとブラインとクロレラを与える。昨日、ブラインはこぼしてしまったので、少し量が少ない。まあ、我慢してくれ。
稚魚を観察すると、大分身体の横幅が出て、顔つきも幅広くなり、正面から見てもカクレらしい顔になってきている。身体も以前はおなかがポッコリ膨れた「稚魚」体型だったが、お腹だけが膨らんでいるようなことも余りなくなり、親魚に近づいてきたようだ。ブラインを捕食する様子も良く分かる。
ところで、昨晩から、モエビの幼生を見かけない。死んだのか、あるいはゴミと一緒に吸い出して気づかなかったか。いなくなってしまったとすれば、残念なことである。
夜、特に変わったことはなし。たまったゴミを吸い出して、ワムシ、ブライン、クロレラを入れる。飼育ケースの中に苔が生えて、そこにブラインの卵の殻や孵化しない卵などが絡みついて、非常に汚い。一度、稚魚を全部取り出して、徹底的に掃除したいが、稚魚への影響が心配。週末におちついてやるか。
34
2003/4/11
16 今日も特筆すべきことはなし。いつものようにゴミを吸出し、餌をやり、観察する。時々、ケースの底で横になっているものがいて、調子が悪いのかと心配するが、そうでもないようだ。しばらくすると動き出して、餌を食べたりしている。安心するが、ちょっと不思議。稚魚の多くに第3ラインが現われ、顔が幅広になって、ますますカクレらしくなってくる。良く見ると、第2ラインの形状が、ただの線ではなくて、真ん中が前に膨れた、カクレクマノミ特有のカタチになりかけているように見える者もいる。後少しで、「稚魚から若魚へ」というところなのだろう。

夜、やはり予想通り、次の卵が孵化。しかし、今回の稚魚は発育が悪い感じで、全体に痩せている。そもそも卵の数自体、かなり減ってせいぜい100か。前回の半分くらいに見える。もともとは沢山あったので、途中で死んだが、無精卵が多かったのだろう。これでは大きく育てるのは難しそうだ。やはり稚魚の育成に集中して、親魚の方の世話がいい加減になっていたためだろうか。それとも大きくなった稚魚に見慣れいるので、そう見えるだけなのか。
いずれにせよ、前回孵化した稚魚が順調に育っているので、今回孵化した稚魚を育てるつもりはない。が、一応、比較のため、
20匹ほど採取。稚魚飼育ケースの横にペットボトルに入れて比較すると、全く違う。大きく育ったものだ。
なんだかんだで、稚魚の採取に手間取り、結局寝たのは午前3時であった。
34

20?
2003/4/12
17 稚魚の世話自体はいつもと同じ。ワムシは昨日孵化した稚魚に与え、大きい方にはブラインとクロレラのみ。大きい方はもう、ワムシはいらないだろう。これを機会にワムシはやめることにする。
昼、昨日孵化したものと大きく育ったものと、隣同士で写真とビデオを撮る。しかし、肉眼で見るよりも、大きさの違いが分からない。なんか悔しい。
大きい方の稚魚は、ますます親魚に似てきて、もう白線に黒い縁取りが出始めている。腹ビレも黒くなってきている者がいる。こうしてこのまま、カクレクマノミになってゆくのだなあ…と思う。
夜、小さい方の稚魚ボトルに稚魚飼育水槽の水を1/3ばかり入れ、ワムシも入れる。昨日から死んだ者は1匹だけだが、やはり全体に元気がない。明日の朝までにかなり死んでいそうな気がする。
34

19?

左のペットボトルの中にポツポツと見えている銀色の稚魚(分かるかな?)が、
昨日生まれた「弟くん」たち。
右の飼育ケースの中に、17日前に生まれた「お兄ちゃん」たち。
(すでにクマノミカラーで白帯が2本出ている。)
ほんの2週間とちょっとで、何倍の大きさに育っただろう。

2003/4/13
18 お兄ちゃんの稚魚たちには、特に変わった様子はなし。相変わらず、ケースの端っこで集まっている。完全に横になってしまっている者もいるのだが、しばらく見ているとやがて起き出して餌を食べている。もうずっとそんな感じで、でも死んだ者は10日目以来、いない。以前、もっと稚魚稚魚していた時には、お腹ばかりがポッコリと膨らんでいたのだが、今はあまりお腹ばかりが膨らむということはないので、お腹いっぱい食べているのかどうか不安になるが、死んだ者はいないので、餌は足りているのだろう。
夜、世話が面倒になったので、
弟の稚魚たちをお兄ちゃん達の飼育ケースに移してしまう。ただ、生き残っていたのは5匹ばかりだ。ワムシもあと3回分くらいしかない。この子たちが育つかどうか分からないが、まあ、仕方あるまい。
39

34

2003/4/14
19 朝、いつものお世話をして出勤。気になっていた弟たちも、少なくとも3匹は生存していることを確認。でもまだずいぶん痩せていて、これ以上は厳しそうな感じ。それはともかく、ブラインシュリンプが稚魚飼育ケースの中で順調に成長。何匹かは1cm以上の大きさになっている。まあ、毎日クロレラが供給されているから、彼らにとっては中々良い生活環境なのだろう。クマノミたちはまだまだ小さいので、彼らに捕食されることはなさそうだし。早くブラインシュリンプの成体を捕食できるくらい、大きくなると良いのだが。(そりゃ、まだ無理か。)
夜は仕事で帰りが午前0時を回ってしまったので、掃除などは手抜き。餌を与えて寝る。
39
2003/4/15
20 朝のお世話はいつもの通り。お兄ちゃんたちの様子は特に変化なし。ほとんどが腹ビレまで黒くなってきている。弟たちは、少なくとも3匹は、まだ生きている。が、よく分からない。全体にお兄ちゃん達より、発育が悪いと思う。餌がブライン中心になっていて、ワムシの量が少ないので、栄養が不足しているのだろう。そろそろブラインを食べてくれないと、この先、生き延びるのは難しそうだ。今晩くらいから、24時間点灯はやめて、夜には消灯しようと思うので、今晩はワムシは与えず、残ったワムシは明日の朝、全て使いきってしまう予定である。
その他、ブラインシュリンプはすっかり成体サイズに成長したものが現われた。そのうち、この飼育ケースの中で産卵しそうである。そりゃそれで特に害はないが、何だかなあ〜。このブラインもクロレラや、あるいはワムシも食べているのではないか?そうすると、ちょっともったいない感じもする。しかしブラインをここまで育てたこともないので、殺してしまうのも忍びないし…。困ったものだ。

この日から、24時間点灯を止め、夜間消灯する。
夜、11時ごろに帰り、飼育ケースの蛍光灯を消灯して部屋の電灯だけにすると、
お兄ちゃんたちがびっくりしてケースの中を泳ぎ回る。ちょっと刺激が強すぎたのかなあ…。そりゃ、びっくりするかもね。生まれて初めてあんなに暗くなったんだから。1匹はどうやら飼育ケースを飛び出てしまったらしく、保温水槽の中を泳いでいる。あわてて、小さな容器ですくって、飼育ケースの中に戻す。
部屋の電灯の光に誘われて、ブラインが飼育ケース前面に集まり、渦を巻いている。ちょっとやはり、ブラインの量は多すぎると思う。すっかり成体になっのも、20匹くらいいるし…。ワムシも集まっているのだろう、弟たちも飼育ケース前面に集まってきた。5匹、いるのが確認できた。少しお腹が膨らんできていて、ちゃんと餌を食べている様子だが、今日の夜、消灯したことで、明日の朝が心配ではある。
39
2003/4/16
21 今日の夜を過ぎれば、3週間である。弟たちは5日。
朝、飼育ケースの上の蛍光灯を点灯。やはり若干、びっくりした様子で、ちょっと泳ぎまわったりする者がいる。ただし、昨日の様にケース外に飛び出したりはしていないようだ。昨晩一晩、クマノミさんたちがブラインを食べていないので、相変わらず、飼育ケースの中はブラインでいっぱい。まるで中が見通せなくなっている。ので、弟たちがどうなっているのかは、良く分からない。ケースの底にどの程度のゴミが溜まっているのかも見えない。こりゃちょっと、餌が多すぎるな。
ゴミが溜まる場所はだいたいの見当がついているので、スポイトを突っ込んで、ゴミを吸い出す。やはりかなり溜まっている。が、とりあえず、弟たちの死骸を吸い出すことはなかった。昨晩のうちに死んでいれば、まだ腐ってはいないだろうから、死骸を吸い出せると思うのだが…。全員、元気なのだろうか。とりあえず、弟たちも、2匹ばかりは、泳いでいるのを確認できた。餌を捕食するような様子も見せる。少なくとも全員、死亡ではない。
朝、残っていたワムシを全て、飼育ケースに投入。これでもう、ワムシはなくなった。
ここから先はブラインのみ。弟たちは大丈夫だろうか。今度の日曜日に、姪がクマノミの子供を見に来るというので、それまで、お兄ちゃんと弟と、両方、揃っていると面白いのだが…。
ただまあ、いつまでもワムシを湧かして、24時間点灯して、というわけには行かないので、仕方あるまい。
夜、いつものように世話をして就寝。やはり電気を消すと、みんな驚いて泳ぎまわるね。弟たちも3匹確認。
39
2003/4/17
22 3週間経過。
朝、飼育ケースの点灯時に見ていると、やはり餌が多すぎると思う。朝、ブラインを入れるのをやめ、朝はとりあえず、残り餌を食べてもらうことにする。それで、朝のブライン湧かしも取りやめ。本当は昨日の朝、セットしたブラインが沸いているが、それを集めるのも今晩の作業にする。今晩、2回分のブラインを集めて、明日いっぱいでそれを使用することにしよう。これからは毎日、夜1回だけ、ブライン湧かしをすることにする。それで十分そうだ。弟たちの3匹は、今日も確認できた。
ところで、ブライン、昨夜からよく見ていると、何匹か、交尾をしている。参ったなあ、ホントに卵を産んじゃうよ。全然予定外。
夕方、家からメールがあり、お兄ちゃんの1匹が飼育ケースを脱走して、外の保温水槽の中を泳いでいるとのこと。夜、家に帰って様子を聞くと、子供がスプーンですくって飼育ケースの中に戻したそうな。ふーん…。スプーンでねぇ…。よく分からん、と思う。
大分ゴミが溜まっているので、色々と掃除。と、クリーナーの先にイヤな手応えがある。見ると
お兄ちゃんたちの一匹を押し潰していた…(T^T)。ただ、良く見ると、その一匹はもう体が白くなっていて、少し前に死んだような様子もある。妻は夕方に脱走していた者じゃないのか、と言う。そうかもしれない。そうでなくて、やはり掃除の最中に潰してしまったのかもしれない。どちらにせよ、久しぶりの死魚。ちょっと悲しい。
掃除の間には誤って弟くんたちの1匹も吸い出す。クリーナーはお掃除の効率は良いのだが、その分、吸ってはいけないものも吸い出す。中々上手くいかないものだ。弟くんは飼育ケースに戻すが、やはり心配である。
夜は餌を入れず、消灯して就寝。
38
2003/4/18
23 朝、飼育ケースのゴミとり。昨日は餌の量を控えめにしていたので、ケースの中が大分、見やすくなった。今までは餌のブラインの量が多すぎて、ケースの中が良く見えなかったのだ。
で、その見通しの良くなったケースの底に早速、弟くんの死骸を発見。ショック!やはり昨日のものか?その後、吸い出したゴミの中にもう1匹、死骸を発見。都合2匹。昨日のお兄ちゃん×1匹に続いて、
久しぶりの死魚が続いている。残念だ。
これでもしかしたら弟くんは全滅か?と思って、水槽を見ていたら、結局、弟3匹を発見。やはりもともと、5匹いたのだろうか。朝になって入れたブライン(かどうかは、実は分からないが)を一生懸命、食べている。身体も少し、大きくなったようだ。ただし、お兄ちゃんたちの時に比べると、明らかに成長のスピードは遅い。お兄ちゃん達なんか、8日目には、ハチマキが出てきた者がいたんだから。今の弟に、明日、ハチマキが出たら、こりゃ驚きである。それくらい、まだ小さい。ただまあ、それでも、このままなんとか、彼らも大きくなって欲しいと思う。
餌のブラインの量は、相変わらず控えめ。と言うか、今までが多すぎたので、これくらいで丁度良いだろう(と思う)。そろそろ、ブライン以外の人工餌なども試したいが、それは一度ケースの大掃除をしてからかな。今の飼育ケースの中は、ゴミやら苔やらが溜まってしまって、人工餌を入れた後のゴミがどこにあるのか分かりにくそうだ。明日、潮干狩りから帰ってきたら、一度、稚魚達を全部、別容器に移して、ケースの大掃除をしよう。日曜日には姪っ子が見に来るし。だまあ、それがショックでまた、死ぬものが出てくるのが心配ではあるが…。
本日の日中に、親魚たちが三たび産卵。オレンジ色の綺麗なたまご。深夜に帰宅した私が気づいたが、妻子は気づいていなかったらしく、夜にはそのような行動は見られなかったから、昼間のうちに産んだのだろうということ。この連中が、来週の日曜日の夜には孵化するが、でもこれらは今度こそ、まったく採取しないだろう。
36
2003/4/19
24 昨日来、餌を控えめにしているお陰で、朝、飼育ケースをみると、けっこう透明度が上がっている。今日は潮干狩りに行くので、餌だけ入れ、本格的な世話は夕方から。明日、姪たちが見に来るというので、一度、徹底的にケースの大掃除をすることにする。と、そのまえに、とりあえず、ケース内の大きなゴミだけでも取ろうとしたら、なんと、弟くんの1匹が死んでいた。がっかり…。これで弟くんたちは、残り2匹である。
大掃除は、ケース内のクマノミたちをいったん、別容器に移して、ケースを水洗いすることにする。水槽からケースを外して、稚魚採取に使ったのと同じペットボトルを切った物で、稚魚たちを掬い取ろうとするが、中々、上手くいかない。結局、ケースごと、別容器に入れて、ゆっくりとケースをひっくり返して、別容器に移した。が、慎重にはやったのだが、かなり激しい流れにはなったし、ケースの壁に張り付いて、干からびそうになったものもいるし、中々難しかった。
これで死んでしまうのでは?という、恐れも抱いたが作業終了直後までの段階では、とりあえず、死んだ者はいない。明日の朝がまた、心配だけどね。
しかし、大掃除して綺麗になった水槽は気持ちがよい。でも、クマノミたちにとっては、あまり居心地はよくないらしく、蝟集性(いしゅうせい)が強まって、ほとんどの者がケース中央奥側の一箇所に固まってしまった。やはり怖いんだろうな。と思う。
餌として入れたはずのブラインの一部は、もうすっかり成長して、しっかりとした成体になっている。交尾をしているし、卵を抱いているものもいる。子供がブラインを飼いたいと言うので、掃除のついでに何匹かを別の容器に移してエアレーションを掛ける。飼育水槽がもう一つ増えて、奥さんは御不満である。
35
2003/4/20
25 大掃除をしたおかげで、飼育ケースが非常に綺麗で気持ちがよい。のは人間様だけで、クマさんたちはやはり、あまり居心地がよくなさそうである。昨日まではケースの隅にそれぞれ、少数ずつかたまっていたが、昨日、大掃除で容器を移動させたあとからは、ケース中央の奥側の一箇所に、ほとんどのものが集まってしまっている。だがまあ、元気そうなので、問題は無かろう。木曜日以来、お兄ちゃん達の中では、死んだものもいないし。
昼、冷凍餌を入れてみたが、やはり、どうしてもゴミが出るのであまり快適ではない。やはり、まだ当分、ブラインの方が良さそうだ。そのうち、もっとおおきな水槽に移したら、使うことにしよう。
弟くんたちは、2匹、まだ元気にしている。1匹には、もうハチマキも出てきた。こちらは成長が遅いように感じていたが、やはり8〜9日でハチマキが手で来て、お兄ちゃん達と余り変わらない。飼育環境をお兄ちゃんたちに合わせているので、厳しい環境とは思うが、なんとか元気に育って欲しいものだ。彼らにもやはり蝟集性が出ていて、2匹一緒にいることが多い。稀にお兄ちゃん達に混じっていることがあるが、身体のサイズが全く違うので中々大変そうである。
夜、消灯後の様子を妻が見に行ったら、消灯後は全員があちこちに分散しているとのことである。やはり明るい間は外敵に備えて、一箇所に集まるのだろうと思う。
35
2003/4/21
26 朝、餌だけあげて出社。朝見ると、大掃除以前と同じ様に、ケースの隅に分散している。昼間に掛けてはまた、一箇所に集まったりするのだろうか?
夜、帰宅して様子をうかがうが、特に変わったことはなし。ただ、
消灯した後、1匹が気が狂ったように泳ぎまわって、ケースのあちこちに頭をぶつけていた。心配になって、しばらく後に様子を見に行くと、泳ぎまわっているものはいなくなり、逆に、1匹がケースの底で横になって呼吸が早い。1匹だけ、ケース中央近くで横になっており、他のクマノミたちのように、集まったりしない。先ほどの泳ぎまわっていたものかどうかは分からないが、非常に心配である。明日の朝までに回復すると良いのだが。
弟くんたちは2匹、元気。2匹とも、ハチマキに加えて、ハラマキ(第2ライン)も出てきた。
35
2003/4/22
27 朝、昨晩横たわっていたものを観察。死んではいないが、やはり、ずっとケースの底に横たわったまま、泳ぎ出す様子がない。他のクマノミに近づこうともしていないし、ちょっと厳しそうである。やはり消灯でびっくりしてしまったのだろうか。泳ぎ回っていたものと同一かどうかは分からないのだが…。死んだ時の世話を奥さんに頼んで出社する。
弟くんたちは元気で、そろそろお兄ちゃん達に混じって集まっている。
今週からは、夜、湧いたブラインを集めてクロレラ培養し、朝、その半分を与え、昼過ぎと夕方に残りを与える(奥さん担当)というパターンにしている。稚魚の世話の作業は、大幅に楽になった。ただまた、飼育ケースが汚れてくると掃除が大変になりそう。今の所は溜まったゴミをスポイトで吸い出していれば良いので楽だが、苔取りの作業が入ると大変さが増す。もしかしたら、週に1回くらい大掃除をすれば、その方が楽かもね。

昼過ぎに
妻から会社にメールがあり、やはり、一匹、死亡したとのこと。スポイトで吸い出してもらった。非常に残念だが、仕方ない。まだこれからも、何日かに一匹くらいずつ、死亡するのかもしれない。やはりまだ、完全に大丈夫、ということではないのだろう。
夜、消灯時に、最初は電灯を消さず、水槽の上にカバーをして、それから消灯する、というように、消灯ショックを緩和することを試したが、やはり、びっくりして泳ぎまわっているものが出る。何か良い方法はないものだろうか。
34
2003/4/23
28 今日の夜を超えれば4週間。朝、試しに人工餌を入れてみたが、思ったより粒が硬くて、小さくならなかった。ので、結局、ほとんどが大きな粒のまま、ケースの底に溜まるような状態。結局、スポイトで吸い取ることになった。
代りに例の冷凍コペポーダを入れてみたが、やはり余り芳しい感じでない。結局、また、ブラインを入れることにする。なんとなく、全体に元気がないというか、底で横になっている者が多いような気がして、気になる。とりあえず、夕方まで妻から連絡もないので、死んでいたりはしないのだろうが…。
弟くんたちもほぼクマノミカラーになりつつある。もうお兄ちゃん達に混じって泳いでいるので、なんだが発育不良の子がいるみたいだと、妻は言う。発育不良というわけではないんだけどね。
夜、特に変わったことはなし。みんな元気にしている。ただ、いつもよりケースの底のゴミが多い。冷凍餌や人工餌を入れると、どうしてもゴミが増える様子である。本日はライトを消す時に、発泡スチロールの板で少しずつケースを覆いながら、だんだんとケースが暗くなるようにした。それでもやはり、消灯した後はビックリして激しく泳ぎまわる者が出る。中々難しいものだ。最近は私の生活時間と同じで、午前7時30分に点灯、午前一時くらいに消灯、というサイクルになっている。
ところで最近、ブラインシュリンプの成体が死に始めた。そろそろ寿命なのだろう。飼育ケースに入れるクロレラの量を少なめにしているためか、最近はケース内でブラインが順調に成長することもない。中途半端な大きさのブラインがいなくて、比較的小さなノープリウスと、逆にすっかり大きくなった成体ばかりである。なぜかな?
34
2003/4/24
29 朝、やはり人工餌を入れてみる。しかし中々、手頃なサイズの粒にならない。小さすぎる「粉」になってしまうか、大きすぎる粒のままか。稚魚の一匹が、その大きすぎるのをくわえようとしてくわえられず、吐き出すのを見たが、その他には、人工餌を食べているのか、いないのか、よく分からない。まだしばらく、ブラインが主食になりそうだ。 34
2003/4/25
30 特になし。本水槽の親の方の卵が本日孵化予定。ただし、大分数が減っている。やはり最近は親の世話がいい加減なので、状態のよい卵が少ないのだろう。途中で死ぬなどして、間引かれてしまうのである。
弟くんたちも2週間経過。
34
2003/4/26
31 特になし。親の水槽で昨日孵化予定の卵は、まだ半分以上残っている。孵化しなかったか、したとしても少なかったようだ。やはり生育が悪いのだろう。。 34
2003/4/27
32 お休み中は一生懸命、人工餌をすりつぶして、それを与えるようにしている。とりあえず、餌を入れると興味は示すようで、少しは食べているようでもある。ただ、食べ残しが多くて、水を汚してしまうのが怖い。餌を入れては掃除をするようなことを繰り返している。本日は朝、ブラインもクロレラも入れず、水交換のスピードを上げる。餌のブラインが多すぎて、ケースの中が見えないので、水交換を多くして、透明度を上げようというのである。その後、ケースの掃除。人工餌を投入後は、毎日、掃除している。
ケース内に少し苔が生えてきたので、試しにイシダタミガイを導入。でもあまりはかばかしくないね。水の上に出ちゃうし。5/4に磯採集にいったら、シッタカ類を補給してこよう。
お兄ちゃん達のなかには、もうすっかり大きくなって、尾びれも少しオレンジ色になり、いかにもカクレクマノミらしい感じになって来ているものもいる。弟くんたちが小さいのは当たり前だが、お兄ちゃん達の中でも、大きな者と小さな者では、体重で2倍くらいの差はありそうだ。
34
2003/4/30
35 GWの間にブラインから人工飼料へのスイッチを果たすべく、試行錯誤をしているが、中々上手くは行かない。「シュアー(マリンテック)」のSサイズと「マリンルートワン」オリジナルの「クマリン」を混ぜてすり潰して、細かい粉にしてあげているのだが、中々丁度良い粒の大きさにならないようである。それに加えて、すぐにケースの底に沈殿してしまうので、結局ゴミになる量が多い。これらの餌はいずれも浮遊性の餌なのだが、すり潰してしまうことによって、元もとの餌の内部にあった気泡が潰れて、沈んでしまうのだろう。中々扱いにくい。例の冷凍コペポーダも食べているのかいないのか、良く分からなくてゴミが増えるし。中々難しいものである。
それでもぼちぼち、粒餌も食べていることは食べている様子はある。粒餌を入れると動きが活発になるしね。それに底に沈んだ餌をスポイトで吸い出して、また与えたりしているので、どうやらスポイトから餌が出て来ることを覚えたらしく、ゴミ取りのためにスポイトを入れただけで、クマノミ達が寄ってくるようになった。そりゃそれで可愛くて楽しい。ただ餌が足りているのかどうかかが分からないんだよな。当分は粒えさとブラインの併用は続くのだろう。
それから、最初に入れたイシダタミガイやらの動きがイマイチなので、更にクボガイ、アマオブネ等も導入。でも、肝心のケース側面以外に、苔が沢山ありすぎて、連中もすぐに満腹になってしまう様子。中々ケース側面を綺麗にしてくれない。まあ、4日に磯採集に行ったら、沢山採って来ることにしよう。
34
2003/5/01
36 子供と一緒に「電車とバスの博物館」に行き、一日、あまりお世話せず。 34
2003/5/02
37 特に変化なし。朝、まず人工飼料を与え、その後にブラインを入れて、クロレラも入れて、会社に行く。相変わらず、人工飼料を食べているのかいないのか、良く分からない状態である。 34
2003/5/03
38 クマノミ水槽の横で、一日中、子供の学習机を製作。今年小学校に入学した息子の学習机を自分で作っているのである。クマノミの稚魚水槽は子供部屋にあるので、一日中、水槽の横にいたのだが、机の制作で急がしく、ほとんどお世話しなかった。 34
2003/5/04
39 本日は磯採集に行って、苔取り貝の類とサンゴイソギンを大量に取ってきた。苔取り貝は早速、飼育ケース&保温水槽に投入。これで苔を食べてくれれば、水槽の中がずいぶん見やすくなるだろうと思って期待する。イソギンはまだ採集してきたバケツの中。明日、一日掛けて水合わせする予定である。
夜、
久々にケース内の水質検査をしてみると、非常によくない(^^;;。硝酸塩だけでなく、亜硝酸がかなり出ている。(テトラの試験紙で、2.5ml/Lほど。危険値である。硝酸塩は10ml/L程度。)お休みに入ってから、あまり熱心に点滴ボトルを換えていないためだろうか。慌てて、点滴スピードを増すと共に、保温水槽内の海水を500ml、飼育ケースに入れたが、それが良くなかったのかどうか、一匹、横になって動かない者が出た。かなり心配。久々に死ぬ者が出るかもしれない。寝るまでの間に、点滴用の水を何本か入れたが、中々亜硝酸値が下がらない。困ったな…。
34
2003/5/05
40 本日も一生懸命、水換えをする。流石に徐々に亜硝酸の値は下がってきた。粒の餌をあげ始めてから、食べ残しが底に溜まるようになっているので、それも水質を悪くしているのだろう。餌の量が多すぎるのだろうか。でも餌不足になるのも怖いし…。中々難しい。
人工飼料は入れると稚魚の群れが移動するし、粒のいくつかを食べているのも確認できてはいる。ただし、入れた餌の大部分は食べられずに、底に溜まってしまう。食べていることは食べているのだが、人工飼料が目の前に流れてきても、全く無視していることの方が多い様子だし、どれほどの量が適量なのか、悩ましいところだ。
夕方、採集してきたイソギンのバケツが臭い。フタを取ると、なんかイソギンが溶けかけている感じ。慌てて水を換え、それだけでは足りないので、水合わせもせずにメイン水槽&保温水槽に投入してしまう。それでもしばらくすると、それぞれのイソギンの元気が回復してきた感じ。やはり
採集ものは強いな。
34
2003/5/06
41 朝、いつもと同じお世話。ただ、点滴スピードを上げているためか、ずいぶん飼育ケース内の透明度が上がっている。良く見える状態で見ると、ケースの底にはゴミがずいぶん溜まっている。早速クリーナーで吸い出す。ゴミの中にはシッタカ類のフンも混じっている。苔は綺麗になってきたが、ゴミが増えるようなら、それも困ったことだ。どうしたものか。
フンと言えば、最近はクマノミの稚魚のフンもずいぶんしっかりしたフンをするようになっている。稚魚のフンだな、とわかる、茶色で、少しねじれたもの。今まではあまり目立たなかったので、やはり人工飼料を食べるようになったためなのだろうか?良く分からない。
一昨日の夜、もうだめかと思った稚魚は、相変わらず元気がないが、しかし死んでもいない。元気になるのか、やはりダメなのか、どうなるのだろう…。
34
2003/5/07
42 状況に変化なし。ダメそうなものも相変わらず、ダメそうなままで生きている(苦笑)。
毎日、朝も夜も、一日2度、クリーナーで掃除している。少しでも水質を良くキープしようという考え方である。
34
2003/5/08
43 朝、見てみると、例の死にそうな1匹が、見当たらない。ケースの底に横たわっている者がいない。しばらく観察したが、一匹だけ孤立してしまう者もいないようだ。元気になったのか?良く分からない。
ところで、数日前から大分、尻尾の先までクマノミカラー(オレンジ&ブラック)が出てきた者が増えた。そろそろみんな大人になるのかな?
夜、人工餌を上げると、朝にあげたときよりもはるかに反応がある。やはり朝はまだ、寝ぼけているのだろうか。しっかり粒を食べているところも確認できたので、もしかしたら、ある程度時間を置きながら、一日に何度も給餌してあげれば、ブラインはなくても大丈夫かもしれないとも思う。
34
2003/5/09
44 本日も具合の悪そうな者の姿はない。ホントに元気になったのか?半信半疑。
朝は相変わらず、人工の餌の食い方が渋い。昨夜の方がよくたべた。やはりまだ寝ているのか?
34
2003/5/10
45 点滴スピードを上げて、水換えのサイクルを早く回している。先週末から、常に新しい水を入れるのではなくて、保温水槽から取った水をもう一度、稚魚ケース内に戻すようにしている。「デニパック」も入っているお陰か、保温水槽の水質は良いので、それでもずいぶん違うはずである。
ブラインシュリンプエッグを買うのを忘れて、ブラインが足りない。朝は人工餌だけにする。ちゃんと食べている様子である。
具合の悪い感じの者もいないし、良い調子である。
34
2003/5/11
46 ブラインが足りず、本日はまる一日、ブラインなし。替わりに人工餌と、例の冷凍コペポーダを入れてみる。人工餌も食べることは食べるが、今回はコペポーダの方がお気に入りのようで、良く食べる。そろそろブラインもいらなくなってきたのだろうか。
夜、水質検査をすると、点滴スピードを上げた甲斐があって、飼育ケース内も亜硝酸がほとんど出なくなっている。ところが一匹、具合の悪そうな者が出た。身体も小さく、第3ラインもまだうっすらとしか出ていない感じなので、発育が良くない者、多分、弟くんたちの一匹だろう。一匹だけ孤立して、飼育ケースの底に横になったり、あるいは水面近くで上を向いていたりする。身体が小さくて、人工餌やコペポーダを食べられないのだろうか。自分から群れの中に入ることが出来ない様子で、非常に状態が良くない。心配である。
34
2003/5/12
47 朝、具合の悪い子の様子を見ると、相変わらず、一匹で孤立して、ゴミの溜まる場所で横になっている。死んだかと思ったが、電気をつけると泳ぎ出した。しかし、やはり群れの中には入れない。また横になる。心配である。本日も朝は人工餌と冷凍餌(コペポーダ)。他の稚魚は良く食べている様子だが、その一匹は元気がない。水換えと餌やりは妻に頼んで出社。今日の昼にはブラインを用意してあるので、それを食べて元気になって欲しい。

と、思っていたが、昼過ぎに妻からメールが入り、天国へ旅立ったとのこと。残念。合掌。
実に久々の死魚。28日目以来だから、もう20日間も死んでいなかったのに…。
33
2003/5/13
48 今日からブラインが復活。朝はプラインをあげずに、人工餌と冷凍コペポーダだけ。昼以降、ブラインを上げてもらうように妻に頼んで出社。
夜、水槽をみたところ、飼育ケース内のブラインの量が半端じゃない。すごい量。日動のブラインについていたスプーン一杯分なのだが、やはり入れ過ぎであった。とりあえず、一日、ブラインを湧かすのをやめることにする。二日分くらいは、十分にあるだろう。
33
2003/5/14
49 明日の夜でまる50日。
朝、飼育ケースを見るが、やはりまだブラインが沢山。餌は上げずに出社。昨日わかしたブラインは明日、あげることにして、本日は夕方頃に、冷凍コペポータを与えてくれるよう、妻に頼む。それくらいで十分だろうと思うのだが…。ブラインが多すぎて、水質悪化が心配でもある。
33
2003/5/19
54 5日間、特筆すべき事は何もなし。一所懸命、水換えして、水質は向上傾向。人工餌も、冷凍餌も良く食べるようになった。クロレラもそろそろなくなって来るタイミング。そろそろ完全に人工&冷凍に移行しようか。
夜、いつものようにケース内を掃除して就寝。
33
2003/5/20
55 朝起きて、いつものようにちびクマの水槽(飼育ケース)を見ると、いつもはほとんど全ての稚魚がひとかたまりになってモジモジしているのに、みょーにバラけて動かない。
あれっ?と思って良く良く見ると…。
エアポンプが動いていない!!
昨夜、寝る前に飼育ケースの掃除をした時に、ゴミが舞わないようにエアポンプを止めておいたのを、再稼動させるのを忘れていた…。
完全に死亡しているものが3匹、あと元気がないものが3〜4匹で、眠気も吹き飛ぶ。会社に遅刻を覚悟で、急いでエアポンフを動かし、ゴミを取り、温度合わせした新しい海水を2L(飼育ケースの約半分)入れて回復を期待。結局、3匹の後は死者は出ていないが、久々の大量死で、朝から落ち込む。ひーん(ToT)。
それでもまだ(多分)30匹くらい、残ってはいるので、残った子供たちは元気に育てたいと思う。
死んだ者は小さなものが2匹、中くらいのものが1匹だったので、残った弟くんの最後の一匹も、きっと死んでしまった2匹の中の1匹だっただろう。寂しい…。それにしても、この2ヶ月の苦労が全て、水泡に帰するところであった。背筋が冷たくなる。
30
2003/5/21
56 とりあえず、皆さん無事。昨日のミスで死んだ者は3匹だけに収まりそうである。
ただし夜、ちびクマたちの様子を観察していると、身体の大きな者が身体の小さな者を攻撃して、群れの塊から追い出すような感じが見られる。妻に言うと、「やっぱり?」と言う。もう、縄張り争いのようなことが始まったのか?心配である。
大きくなって良く見ると、けっこう、一匹ごとの模様が違う。ハチマキが途中で切れて、モミアゲみたいになっているものいれば、おしりの第3ラインがほとんどなくて、2本の白帯しかないように見えるもの、第2ラインが片方だけ、途中で切れているもの。帯の太さも微妙に違う。面白いなあと思う。
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2003/5/22
57 夜、改めて観察すると、やはり、4匹ほど、群れ(というより「塊り」)から離れて、単独で泳いでいる。身体の小さいものばかりである。時々、群れ(塊り)の中から、一匹が泳いできて、それらのものに体当たりをするような仕草を見せて、また群れ(塊り)に戻って行く。妻に聞くと、妻もやはり同じ様に感じていたという、やれやれ、まだ蝟集性(いしゅうせい)の抜けない子供のクセに、困ったものだ。もしかしたら、一昨日の酸欠によって生命の危険に晒されて、競争意識が強く働くようになったのかもしれない。
いずれ、今度の週末にはそろそろ、飼育ケースから出すことを検討していたので、少し環境を変えてやろう。それで少しは様子が変わるだろう。
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2003/5/23
58 今朝は比較的、皆で仲良くしている感じ。でもまあ、週末には飼育ケースから出そう。
観察していると、身体の小さなものでも、しっかり、人工餌を食べている。そろそろブラインなしでも大丈夫だろう。いよいよ、稚魚育成の最終段階が近づいてきた感じだ。
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2003/5/24
59 夕方、水交換作業途中で忘れてしまい、保温水槽の水がほとんど、床に流出してしまった。飼育ケース内の水はキープされていたので、ちびクマたちは無事だが、子供部屋の床が無事でない。ビシャビシャ。海水だから始末が悪いな。先日のエアポンプといい、最近、たるんでる。ちょっとフンドシを締めてかからないと。
なんだかんだで、忙しく、結局、飼育ケースから出すひまがない。面倒だから今週一杯はこのまま、ケースの中に入れておいて、来週、外に出すことにしよう。
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2003/5/25
60 なんか一匹、元気がない。小さい子。ケースの底でじっとして、あまり泳がない。同じ位の大きさのちびっこが寄り添うようにして、一緒にいる。心配である。 30
2003/5/26
61 2ヶ月目のお誕生日。朝見ると、昨日元気のなかった子は、少し良くなっている感じ。ただ、まだ、安心は出来ないが。 30
2003/5/27
62 特に変化なし。元気のない子も相変わらず元気がないまま、それなりに元気(?)。
本日朝から、人工飼料の粒の大きさを少し大きくしている。と、言っても、市販の人工飼料をすり潰す時に、あまり丁寧に潰さずに、やや粒が残っているくらいに留めておく、ということなんだけど。使っている人工飼料は、「シュアー(マリンテック)」のSサイズと、「マリンルート・ワン」オリジナルの「クマリン」、それに、ラクトフェリン入りの淡水魚用の粒餌の「メディフィッシュ(日本動物薬品)」(だっけ?)を混ぜている。粒を大きくしたけど、良く食べる。餌が水面に浮くし、粒を大きくしたのは正解。早く市販の餌、そのままで済むようになってほしいものだ。
今は朝&昼に人工餌を与え、夕方にブラインを与えている。
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2003/5/30
65 人工餌を食べるのが非常に上手になってきた。餌を入れると皆、いっせいに水面近くに集まってきて、水面に浮いている人工餌を突っつくようにして食べる。お陰で食べ残しがあまり出ない。そろそろ完全に普通の水槽での飼育に移行して良さそうである。 30
2003/5/31
66 本日、飼育ケースを外して、通常飼育に移行。
もう人工餌を十分食べられるようになったようなので、飼育ケースを外し、外の保温水槽に直接、入れてしまうことにした。ブラインもやめ。作業は簡単。水温は合っているので、飼育ケースを固定している針金を外し、ケースをひっくり返すだけである。ちびクマたちも最初は戸惑って、一つに固まっていたが、すぐに慣れて、ひろくなった水槽の中を泳ぎまわるようになった。メイン水槽からライブロックを2個、運び込み、イソギンもそのLRの周りに集まる。早速イソギンの中にはいるものもいて、中々良い感じ。特に体の小さいものが、イソギンをお気に入りのようである。
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(通常飼育水槽 2003.12.撮影)

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